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『ビジョンメガネ』

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京都の中心、四条河原町の交差点、高島屋の向かい側に3月3日オープンする「ビジョンメガネ」のプレオープンを見てきた。
美容室を思わせるフィッティングコーナーが一階にあるほか、パウダールームを兼ねたトイレだけで六階のワンフロアを占めるなど、これまでのメガネ店とは異なるユニークな店舗レイアウトだ。
とくに開店にあわせて発売する60通りに鞘やフレームを取り替えられる「着替えるメガネ」は話題になりそうだ。賑やかなメガネという意味も込めて「雄祭り」とネーミングしたこの商品は、メガネを視力補助矯正用具ではなく、お洒落を楽しむアイテムと位置付ける新しい発想に満ち溢れている。

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『内堀新工場』

060221_153307_M南アルブスの裾野に広がる長野県飯島町。
ここに敷地面積18000平方メートルの大きな工場を建設しているのが岐阜県八百津町に本社がある内堀醸造だ。
内堀醸造は近年ずっと二桁成長を続けている酢の専門メーカーである。
更なる増産体制に対応すべく今年秋の完成を目指して新工場の建設を進めている。
建設現場をみてきたが、アルプスの水をふんだんに使い、130年の伝統を生かした製法でさらに新しい酢の生産をすることになる。
いまどき元気な会社の代表だ。

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『繩手通り』

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松本市の中心部、お城の近くに昔ながらの町並みを再現させた庶民的商店街がある。
縄手通りという。

その昔、縄手は松本城の堀と女鳥羽川の清流に挟まれた縄のように細く長い土手だった。
明治12年に四柱神社が建立され参道として発達し、祭事にはずらりと露店がならんだ。
通りにはカジカガエルの美しい鳴き声が奏でられた。
いつの頃か水が汚れカエルの声が聞こえなくなったので、昭和47年もう一度水清く活気ある町にしようと「かえる大明神」をまつり、新たな取り組みが始まった。以来カエルの街として親しまれている。

カエルのおきものがあちこちにおかれ、みやげものだけでなく日常使う雑貨や履物、金物などを扱う店もある。
門前町だけにイベント的な集客にも力を入れている。
エンブレムとして、あるいはマスコットとして、このカエルをまちおこしのシンボルに据える発想は興味深い。

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『松本』

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人口20万人あまり、長野県松本市は静かな街である。城を中心に町なかに蔵や石壁が多く残り、伝統の重みと風格を感じさせる。

地方都市はどこへ行ってもうらさびれた「銀座どおり」「中央どおり」商店街に目立つのは、サラ金の看板とパチンコ屋ばかり。
疲弊感漂うところが多い中にあって、松本は電線を地中化し街路を整備、お洒落なブティックや喫茶店も多い。地域のオリジナリティを大切にする民度の高さを感じる。
全国を旅する私が好きな街のひとつである。

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『上諏訪温泉』

諏訪湖のほとりに広がる上諏訪温泉に行ってきた。

東京から二時間あまり。
こういう中途半端なロケーションの観光地がいちばん難しい。
とりたてて風光明媚というわけではない。秘境の魅力ではない。
近いからかつては慰安旅行的大宴会で賑わっていたが、大型バスでそうした客が大挙してくる時代ではない。

そうした中で、「ぬのはん」という旅館は落ちついた雰囲気の和風リゾートで固定客を集めている。館内のディスプレイと係のきめ細やかなサービス。
温泉地そのものが不況でも、一軒の個性的な旅館が奮闘することはできる。
不況と嘆くな、売れないのを不況のせいにしているだけだ。

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『表参道ヒルズ』 2月14日 火曜日

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丸ビル、 カレッタ汐留、 六本木ヒルズ、日本橋三越新館、秋葉原と、このところ東京都心部には毎年次から次へとトレンディスポットが出現している。
今年の最大のトレンディスポットは間違いなく表参道だ。
旧同潤会アパート跡を再開発、地上6階地下6階1万1千平方メートルの店舗面積にブランド店や飲食店など93店が出店した。これにより、表参道から青山通りにかけては日本最大級の一大ブランド店がひしめくゾーンとなった。

これは既存の百貨店にとっては大変な脅威となる。
なぜならこれまで百貨店はリニューアルと称して欧米のブランドブティックを導入することばかりに熱心でいつのまにか同質化とアイデンティティの欠如を招いてしまった。
百貨店内の店舗よりも路面店のほうが、大きな店をつくりやすく、なによりも認知度が高まるからブランド側も経営の重心を路面店へと移す。
こうして銀座並木通り、丸ノ内仲通り、そして表参道、などへとブランド店は次々と出店を加速した。

百貨店は96年の消費税引き上げ前の駆け込み需要を唯一の例外にバブル崩壊からずっと売り上げを落とし続けている。
それはもはや不景気ではなく、街の変化に業態が対応できていないと理解すべきだろう。


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『湯布院』

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二十年ほど前、九州に勤務していた頃、湯布院を訪ねたことがある。
まだまだ知名度は低く、ひっそりとしており、まちおこし運動が始まったばかりだった。東の熱海に対して西の別府が圧倒的な人気を誇っている時代だった。
その後熱海と別府の衰退は激しく、代わって人気を集めたのが湯布院や黒川だった。

熱海や別府が大宴会を目的とした企業旅行や団体パッケージ旅行を中心顧客にすえてきたのに対して、湯布院は個人の女性や家族連れにターゲットを絞ってきた。まちなかに美術館やギャラリーを並べ、お洒落なカフェやイタリアンレストラン、ファンシーグッズなどの店が立ち並んだ。温泉旅館の数は100を越え、テレビドラマの舞台にこの地が選ばれたことでブームもピークに達した感じがする。
私たちが宿泊した老舗旅館で、テレビドラマでも取り上げられた「亀の井別荘」は、離れ風の客室が18室に、会合食堂は一部屋しかない。つまり最初から宴会を前提とした法人客等想定していないわけだ。
ひとりあたり単価が4万円前後。
何百室の大旅館は不景気でも、このクラスの旅館は確実に顧客を掴んでいる。

温泉街あるいは観光地の栄枯盛衰は景気の善し悪しではなく、いかに顧客ニーズにあったマーケティングをするかにかかっている。
売れない理由を景気のせいにしているのは慰めにすぎない。
売れないのは自分のせいと思うとこれから初めて対策を考える気運も出てくるものである。

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『秋田』

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前の週に秋田新幹線が雪崩に突っ込み、温泉にも被害が出た秋田への出張は神経を使ったが幸いにも寒波はさり、交通機関への影響はなかった。駅前のホテルに万が一に備えて前泊、中央卸売市場への講演へと向かう。
秋田駅前はこれまで地元資本が入った「本金西武」とイトーヨーカドーの二つの大型店があったが、郊外のイオン秋田ショッピングセンターに客を奪われがちだった。
ここにきて「本金西武」は「秋田西武」となり三月にリニューアル再スタートを切ることになり改装を急いでいる。とくに目先のライバルだったイトーヨーカドーがミレニアムグループと経営統合したことによりうまくすみわけする必要もでてきたわけだ。
つまり駅前のミレニアム連合対郊外のイオンという日本の小売り対決のモデルとも言える図式がここにはある。
中央卸売市場の講演ではそうした変化にどう対応するかがテーマとなった。

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『日本橋・丸の内ツアー』

伸びる芽会に所属する若者たちと日本橋・丸の内ツアーを行った。
丸一日かけて、いま全国的にももっとも変化しているこの地区をマーケティングセンスを養いながら探訪しようというものだ。
昨年秋に完成したばかりの三井タワービル、江戸時代の呉服店越後屋を再現した外観で催しや老舗商品の即売を行っている「越後屋ステーション」、コレド日本橋に、丸ノ内オアゾ、旧明治生命館などを見て回る盛りだくさんの内容だった。
この地区の再開発のキーワードは「レトロ」だ。
地域のブランド的価値を伝統に求め、新しくビルを建て直す際、昭和初期につくられた以前の建造物のイメージを遺しながらその上に新しいビルを建てるパターンが多い。
例えば明治安田生命が建設したビルには昭和初期の明治生命館がすっぽりとビルの中に包み込まれ内部の見学もできる。
日本工業倶楽部も赤じゅうたんを敷き詰め昭和初期のたたずまいを復元しているし、まもなく改築工事が始まる東京駅も過去の赤れんが造りの建物を再現するという。
日本橋の上にかかる高速道路をはずそうという議論も含めて、東京の景観整備こそ観光大国ニッポンの最大の武器になることを、行政もディベロッパーも意識してきた結果だと理解する。
世界一の観光大国フランスがまさに官民あげて18世紀の町並みを遺す努力をした結果が年間7000万人もの海外観光客誘致に繋がったことを手本にすべきだと私も思う。

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『JR九州 鳥栖駅』

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JR九州鳥栖駅のホームの屋根を支える柱に、案内板がぶら下がっていた。
「1897年 イギリス製」とある。
明治時代富国強兵、殖産興業を急ぐ日本が、産業革命の先進国イギリスから輸入したレールがその後鉄道施設の建設の際に再利用されたようだ。
日本で最初の熔鉱炉は1901年八幡製鐵所にできているから、当時の日本は鉄道を自前でつくることはできなかったわけだ。
廃レールが駅舎などに再利用されるケースは多く、東京では総武線水道橋駅のホームには大量に使われている。
また名古屋鉄道の熱田神宮駅のホーム支柱には「ロシア」という字がかすかに見える廃レールがある。
20世紀初頭のものと見られ日露戦争などとなにか関係があるかもしれないと思ったものだ。

ことほどさように、廃物利用としてただ支柱にレールを使いましたというのではなく、蘊蓄、説明をつけてやれば街じゅうが博物館になれるのだ。
伝統はなによりその地域を語るきっかけになる。
こんなアイデアをまちおこしに活かさない手はない。

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『薩摩川内市』

新八代で「リレーつばめ号」から新幹線に乗り継ぐと30分あまりでもう川内だ。
新幹線は確実に時間と距離の概念を変える。
鹿児島県薩摩川内市にある菓子原料メーカー「小城製粉」の新春講演会に行ってきた。
小城製粉は九州一円の和菓子メーカーに原料を供給しているが、単なる「粉屋」に留まらず、どういった菓子が時代に合っているかなど様々な情報提供を行い顧客の信頼を得てきた。社長の小城年久氏自ら「お客様係」と書いた名刺を持ち、足しげく得意先回りを続けている。
全国に販路を広げてしまうと顧客のお世話がおろそかになると、あえて九州内に商圏を限定している。
世界一を目指すとしたライブドア。
ホテルチェーン1045店を目指すと突っ走った東横イン。
そんな拡大指向ゆえの矛盾をみると、地方の堅実経営が光るのである。

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『高知』

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NHK大河ドラマ「功名が辻」にあやかろうと燃える高知へ行ってきた。
司馬遼太郎のこの作品は、山内一豊を描いたものだが、一豊本人より賢妻千代のほうが知られているというおかしな歴史上の人物だ。
一年間テレビドラマの興味をつなぐのは難しい。おそらくプロデューサーは「戦国版ホームドラマ」にしたてあげるしか手がないと考えているはずだ。

この手法は「利家とまつ」「おんな太閤記」などでも使われたが、意外に高視聴率になりやすい。要は歴史上の著名人より茶の間のアイドルになれるかどうかなのだ。すでに高知市内には一豊と千代のユーモラスなキャラクターがあふれている。新しいブランドを作れればあやかり商法は成功する。

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