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『富士宮のやきそば』

Yakisoba1Yakisoba3Yakisoba4静岡県富士宮市と言えば?
名物はいまや、やきそばなのだそうだ。

出かけたついでにとりあえず行かねばと、地元の「有名店」に案内してもらった。
「有名店」と言ってもメインストリートに大きな看板、というような店ではない。事実、案内してくれた人によれば地元でも知らない人も多いという。
その店は住宅が連なる一画にあり、店舗兼住宅で客用の駐車場自体が自宅の庭先利用という格好だった。
なんと猛暑の中エアコンもなく鉄板で焼きそばを作るから、まあなによりもこの暑さが強烈な思い出となる。
団扇片手に遠方のナンバーをつけたクルマに乗ってやってきた客たちが待つ中、たったひとりで店を守るおばちゃんがふーふー汗を流しながら一人前ずつ調理してゆく。
この店「前島」(富士宮市矢立町195)はこどもむけの駄菓子を売る傍らで、女将の前島美和子さん(60)がやきそばやお好み焼きを焼いている。
「富士宮には麺をつくるメーカーが三つもあることからやきそばを商う店がもともと多かったんです。こどもに駄菓子を食べさせながら大人達はビールを飲んだりして楽しむのがうちの店の楽しみ方です」
だから急いでいる人には向かない。
このいかにも人の良さそうなおばちゃんと汗をふきふき世間話に興じながら名物に舌鼓を打つのが「富士宮流」である。
市内にはあちこちにやきそばのノボリがたち、やきそばでまちおこしと意気込む人も多いようだが、おばちゃんはそんなことはおかまいなしにマイペースで今日も鉄板に向かう。

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『お薦めです「ユナイテッド93」』

ニューヨーク同時多発テロをモデルにした「ユナイテッド93」という映画が大変感動的だ。
貿易センタービルと国防総省ビルにつづき四つ目の標的に突入すべく乗っとられたものの、乗客たちが犯人に激しく抵抗し犯人の目的が達成される前に墜落したのがユナイテッド93便である。
映画では、当時の交信記録や機内から乗客たちが家族にかけた電話などからできるかぎり忠実に機内の様子を再現し、極限状況の中で犯人と乗客がどう対したかを表現している。
まず多くの観客が思わず引き込まれるような圧倒的な臨場感がこの映画最大のセールスポイントだ。
俳優も実際の乗客の写真や遺族への取材から人選しメイクもしたという。
誰も知る由がないあの日のあの飛行機内の様子をここまで作ったことに驚く。
あれから五年、事件が次第に風化してゆく面もある中で、この映画はあらためてテロの悲惨さを世界に提起した。

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『観光は創るもの』

060821_mojikou北九州市が近年力を入れているものに観光事業がある。
炭鉱も無くなり、鉄冷えの街と言われて久しい。
同じ福岡県にありながら福岡市が商業都市として、あるいは国際コンベンション都市として求心力を高めているのに対して、重厚長大型産業に依存してきた北九州市をどう活性化させるかは頭の痛い課題だ。
そうした中でこの10年間北九州市が取り組んで来たのが「門司港レトロ」と呼ばれる観光資源の再生事業だ。
明治以来横浜や神戸とともに発展した門司港。当時ここには洋館がたくさんあった。
とくに石炭の積み出し基地であり、鉄鋼産業にとっても欠かせない港だった。また関門連絡船が入港したから九州の鉄道の基点としても重要な役割を果たしていた。
この明治時代の洋館を復元し、観光名所として再生させようというのが「門司港レトロ」である。
日本で最初に始まったとされるバナナの叩き売りや、ジャズなどのコンサートの催しも集客ソフトとして位置づけられており、着実に観光客は増えている。
海峡の雄大な景色と煉瓦色のコントラストはなかなか感動的だ。

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