« 『そばうちに挑戦』 | トップページ | 『和紙と光の織り成す世界』 »

『太陽』

ロシア、イタリア、フランスなどの共同制作映画「太陽」を観た。
外国の映画のようだが、主人公は日本の昭和天皇、舞台は宮中と、マッカーサーに面会に行くGHQ総司令部がほとんどだ。
どう考えても他の国で人気の出る映画ではないと思う。
こんな映画をなぜロシアが作り、そして日本の映画製作会社は作ってこなかったのかが一番のポイントだと思う。
テーマは現人神、天皇が人間になるための葛藤だ。
カメラは人間天皇を克明に追う。
食事、着替え、アルバムを見る、鯰の魅力を語る、果てはアメリカ従軍カメラマンたちの前でポーズまでとる。
当時の日本、いや今の日本のメディアでもタブーなところまで切り込む。
その遠慮のなさこそが外国製作映画の技かもしれない。
そしてそのアップの映像に耐え、見事に昭和天皇を描ききったイッセー尾形の演技も見事だ。

日本にはいろいろおかしな天皇もいる。
防衛省の天皇は接待ゴルフに狂い、新聞社の天皇は政界大連立を仕掛け、NHKの天皇は会長を辞めた後もいまなお院政を敷く。

いつも天皇の取り巻きが利用したり、逆に口をつぐんだりして「天皇神話」を歪めていく。

|