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『キセル不正』

タバコを吸うのに用いるキセル。両端だけが金属であることから鉄道などを利用する際、乗車駅近くと降車駅近くだけ金を払い、中間部分を無賃乗車することを誰が名付けたかキセルと呼ぶようになった。うまいネーミングだが、キセルが世の中で使われること自体が減って、キセル乗車の意味や、語源を知っている人はもはや少数派になっていると思う。
SuicaやPASMOの導入目的のひとつに一般乗客の不正防止があった。
以前JR幹部に聞いたところ、Suica開発費用のかなりの部分がキセルによる損失の軽減で賄えたという。

そのICを、こともあろうに鉄道会社社員が悪用して不正定期券を作成していた、しかも一人や二人ではなく西武鉄道や相模鉄道でかなりの人数にのぼるというから呆れてものがいえない。
おそらく他の鉄道会社でも似たような事例は多いのではないか。
小売業で言えば、商品を販売員自らが盗むことに匹敵するが、不正定期券をつくった鉄道社員には犯罪の意識は少なかったのかもしれない。しかしいくら金額は少なくても乗客たちの信頼を裏切り、社会システムに対する反逆を企てたのだから、厳罰にしなければ後から後から似たような輩が輩出するだろう。

社会がすさんで、情けない不正が幅をきかすようになった。
他人の弱みにつけこんだり、ネットなど新しい文明の利器を巧みに利用したり。
人心の荒廃した国に未来はない。
真面目にコツコツ働けば報われるという美徳を取り戻すためには、やはり先頭に立つ人が模範にならなければならないのだが・・・。

ああやはりダメだ。

(こう書いただけで、何が言いたいか分かってしまうのが悲しいと思いませんか、脱税総理!)

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『現実には難しい』

「沖縄県以外への移転を考えたけど現実には難しい」
あなたは現実には簡単なことと考えていたのか?
「現実には難しい」で公約を反古にしてゆくなら、言葉の重さなどまったく無意味になってしまう。
「秘書が起訴されたら政治家の責任と思ってはみたが、現実には難しい」のか?
「ママからたくさんお小遣いをもらったらお礼くらい言うのが友愛の精神だと思うが、現実には難しい」のか?
「政治の基本は庶民の生活に目線を合わせることだが、お金持ちのボクには現実には難しい」のか?
「灰色幹事長に辞めろと言うのが党首の責任だが、あとが恐いから現実には難しい」のか?
「脱税総理のレッテルを貼られながら居座ることは現実には難しい」と思うが、あなたには恥がないのだろうか?

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『ゴールデンウィークは禁句』

連休を楽しまれたでしょうか。
ところでNHKでは相変わらず「ゴールデンウィーク」という言葉を使ってはいけないようです。
私が在職当時から、「世の中には休みをとれない人もいるから、ゴールデンなどという言葉を使えば苦情がくる」というのが内部の理屈でした。
しかし果たして本当に苦情なんかくるでしょうか?
万が一来たら、「社会的にもう固有名詞としてなじんでいる言葉で、ゴールデンに特別この時期を賛美する意味あいはない」とどうして説明できないのでしょうか。
来るか来ないかも分からない苦情に怯え、結果として「ことなかれ主義」のこの組織の官僚体質がよく現れている話だと思います。
ゴールデンウィークを「大型連休」と置き換えましょう、といった言い換えの辞書までNHKにはあります。
「愛知県豊田市にある、ある大手の自動車メーカー」などと言い換えて何の意味があるかさえ考えない組織は、もはや思考停止状態としか言いようがないと思います。
「ことなかれ主義」の組織が生き残れる時代ではありません。
この国の輝きが色あせた時「黄昏の国にゴールデンウィークなどという言葉は似合わない」と言われる時代が本当に来ないとも限りません。
「ことなかれ」ではなく、自ら積極的に危機を乗り越える気概がいまこの国には求められています。

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